イエテボリ大学サマーセミナー
研修ノート

このノートは、あくまでも、私が講義を受けてとったものです。聞き間違いや 聞き漏れがあるかもしれません。
間違いがあれば、E-mailしていただければ幸いです。
mail

リンデ教授の講義   診査・診断   人間工学   シャープニング   患者への情報提供   メインテナンス  
他の疾患のある患者の場合   化学的プラークコントロール   個人歯科医院の歯科衛生士

******リンデ教授の講義******

リンデ教授写真
  • 歯周病の実態について
    これまでは、40歳以上の人は100%歯周病に罹患しており、
    プロービング時の出血があり、
    ポケットが深くなり、
    アタッチメントロスがおこる
    というのが通説であった。


    しかし、現在の疫学調査によると、
    重度の歯周病患者の場合この通説は当てはまらない。
    日本人の40歳以上の歯周病患者(3mm以上のアタッチメントロス)の、5 ー10%が重度の歯周病である。

    40ー50歳・・・・5%
    50ー60歳・・・・8% 重度の歯周病
    60ー70歳・・・10%

    重度の歯周病は、若い人にもおこっている。1歳ー20歳(早期発症型歯周病 )
    乳 歯・・・・2%ー4%(前思春期性歯周病)
    永久歯・・・・1%未満 (若年性歯周炎)
  • ファミリーツリーについて
    前章で述べた、重度の歯周病患者の場合、遺伝が大いに関係している。
    もし重度の歯周病患者を診た場合、その家族にも、発症している可能性が大で ある。

    早期発症型歯周病の患者を診た場合は、必ず、父母、祖父祖母に重度歯周病の 遺伝要素があるので、ファミリーツリーをさかのぼる事が大切である。
    そして、兄弟、姉妹に現れていないかも、診ていく必要がある。発症の可能性 は大である。

    中高年の重度歯周病患者を診た場合には、ファミリーツリーの先を診ていく必 要がある。
    子、孫に早期発症型歯周病の発症の可能性が大である。

    年少の歯周病の場合、その進行を抑えるには、徹底したプラークコントロール が必要である。
    その導入の時に、脅すのではなく、遺伝についての情報を提供して、特別なプ ラークコントロール
    の必要性について説明していくことが大切である。

    遺伝的な要素とは、
    • 白血球の中の好中球(マクロファージ)機能不全→大きく歯周破壊がおこる
    • 免疫応答が働かない(抗体が出来ない)
    • セメント質形成不全
  • 早期発症型歯周炎について
    • 前思春期性歯周炎(7ー9歳)
      限局性・・・・・乳大臼歯のみにおこる(2ー4.5%)
      早期喪失→第一大臼歯の傾斜→叢生→矯正
      全 体(1%未満)
    • 若年性歯周炎(12ー19歳1%未満)
      限局性・・・・・第一大臼歯、中切歯、側切歯のみにおこる
      全 体
      頻 度・・・・・黒人>アジア人>白人
    前思春期性歯周炎から若年性歯周炎に移行する。
    定期的メインテナンスが必要。
  • 成人型歯周炎について
    20歳30歳40歳50歳60歳・・・・・重度歯周病
    ?%・1%<5%<8%<15%

    重度歯周病患者の場合においては、喫煙、糖尿病、過重咬合は、歯周病を悪化 させる。
    しかし、軽度、中程度の歯周病の場合は問題ではない。

    歯周病は、糖尿病の併発病であり、冠状心疾患に歯周病は多大な影響を与える 。
    糖尿病の人の歯周病は、治療しないと、糖尿病を重度にする。
    心疾患の人の歯周病は、治療しないと、次回の発作を重度にする、発作の頻度 が増す。
    (妊婦の歯周病は、早産を引き起こす。)
リンデ教授の講義   診査・診断   人間工学   シャープニング   患者への情報提供   メインテナンス  
他の疾患のある患者の場合   化学的プラークコントロール   個人歯科医院の歯科衛生士

BACK index