きょうは、イエテボリ大学での研修最終日。
クマさん達が午後から、市内の診療所に見学に行く番だ。
午前中は、「インプラント患者のメインテナンスについて」B先生の講義。
自然歯の場合とは、対応がちょっと違ってくるが、まだ症例が多くは無いので、色々疑問があり、研修生から質問が飛び交う。
コーヒーブレイクの後、「サポーティブペリオドンタルセラピー」DH.Piaの講義。
彼女達が日常の業務として行っている、メインテナンスの患者に対する処置を、順を追って説明してくれる。
皆、一番気になる所でもあり、質問もより細かな所に渡ってされている。
さて、午前中の講義が終わった所で、L教授たちは、午後から用事があるということで、午前中に受講終了証を手渡してもらう。一人ずつ、手渡しされて、握手と記念撮影。
この4日間は、普段仕事をしている時の時間の流れとは違い、妙に一日が長かった気がする。
そして、2人の教授の手は、大きくて暖かいのですよね。
日本に帰ったら、頑張るぞっと言う気持ちになる。
大きな自信がついたと言うか、自分のやってきた事の確認が出来たというべきかも知れない。
昼:今日はサンドイッチ
ロビーで食べて、急いでお着替え!
きょうは、クマさん達が歯面研磨とフッ素塗布の相互実習だ。
先ず、歯周病科の歯科衛生士が手順を受講者の一人をモデルに一通り見せてくれる。
ベテラン揃いのクマさん達、「高濃度フッ素を最後に塗布します。」と通訳が言い終わらない内に、「高濃度って、何ppmですか?」っと、質問が飛ぶ。
皆の目も「そうそう?」と言う感じで、何一つ聞き漏らすまいと言う態度。
さて、2人ペアになり、相互実習する事になる。
相互って事は、相手も臨床経験10年以上の歯科衛生士だ。
これは、かなり緊張する。
はっきり言って、試験を受けてる気分だ。Drより、採点(いえ、別に点数はつけませんが)は、厳しいと思う。
私のお相手は、熊本から来ている同年代のN山さんになった。
私が先に実験台(いえ、患者役)になった。
ポジションにつこうとしているN山さんが、どうにも位置が決まらないようで戸惑っている。
ユニットが違うだけでやり難いのは分かるが、何か変だ。
「ねえ、何か凄くやり難いんだけど?」
私もポジションについてみる。
確かに、エンジンのコントラが持ちにくい。
あれ?そうか。。。
「ねえ、これ、エンジンやテーブルの配置が全部、左右逆だよ!」
左利きの術者用にセットされているユニットなのだ。
隣のユニットに移動して準備しなおし・・・
やっと、患者役になって、ユニットに横たわる。
勤務している所では、中々実習をしてもらう機会は無いので、何と言っても口を開けている事が辛いと、しみじみ思った。
「こう言う事も、患者さんの気持ちがわかるので、時々やらなくちゃいけないな」などと考えながら、ぼんやり口を開けている。
つもりが、つい、「こっちとどいてないんじゃない?」などと、患者らしからぬ発言をしてしまう。
歯面研磨が終わり、最後にジェル状のフッ素を塗る。
これは、歯周病で歯根部が出てしまっている場合、虫歯になり易いので、その部分に塗っていくのである。
慣れていないと、歯頸部に薄く均一に塗るのは難しい。
十分にフッ素の効果を得る為に、歯頸部のジェルが取れないように、「このまま、今夜は歯磨きをしないでください」という注意をするのである。
ユニットの移動などで、結構手間取ってしまい、他のユニットは交代してしまっている。
他のペアが終了するのに合わせようと、時間を決められた試験のように、焦りが出る。
いつものユニットでないだけで、非常にやりづらいものである。
何とか他のペアに後れを取らずに終わらせ、ほっと一息。
コーヒーブレイクの後は、路面電車に乗って、郊外の歯科診療所の見学に出かける。
ホテルから大学まで乗って来る電車をもっと先まで乗って行く感じである。
郊外に来ると路面電車と言う感じではなく、駅に止まるようになる。
4年前に来た時と同じ診療室なので、歯科衛生士のアン・マリーンも私の顔を覚えていてくれた。
スェーデンの歯科衛生士は、歯科医院の中で開業しているのである。
つまり、医院の中に自分の部屋を借りて、独立採算で仕事をしているのだ。
治療は、Drが行い、その後の管理は、医院内で独立して歯科衛生士が受け持つ形である。
きょうの患者さんは、私達の見学があるので、どうしても見せたい症例と言う事で、無理をして呼んでくれたそうだ。
メインテナンスの間隔を決め、次回の予約も彼女が患者さんと相談して決めて行く。

研修終了ディナーパーティー
アン・マリーンが隣に座った。
彼女は58歳、現役の歯科衛生士。
たどたどしい英語で話しかけてみる。
彼女が答える。
「ちょうど10歳違うのね。」
「34歳の息子と28歳の娘がいるのよ。」
何とか続けて話しかけてみるが、質問は出来ても答えが長くなると何を言われているか分からない。
こんな時、今度こそ英語を勉強してから来ようと思うのだが、如何せん、日本に帰るとすっかり忘れてしまう。
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